天使がいたから

好きな文章を書いていた人は、友達が出来てから更新を辞めた。幸せになると人は生活をきちんと見つめない。幸せな人が好きだけど、芸術は不幸者を摂取するに限る。今日も仕事をした。画面に酔ってしまって、具合が悪かった。トイレで口紅を3回ほど塗り直した。もうずっと同じ色。青みがかった深い赤。私みたいでしょ、爪も見て、誰に見せる訳でもないのにいつも綺麗に塗っててさ、靴まで今日は可愛いのに。

理解出来ないものは無理やり理解しなくてもいいな。分からない難解なものばかりに興味が湧いてしまって、分かりやすく優しいものを退屈だと思ってしまうような自分の感性が憎い。でも本当は退屈なものを自分は求めているというのもわかっている。危ない橋を私はきっと渡れない。渡れる人を羨ましいとも思わない。きょうたくんの寝息が聞こえる。この生活がずっと続きますように。可愛くて天使みたい、まつ毛が少し長いことが自慢と言っていた。歯磨きをしながら寝てしまう人、髪の毛を私に切らせる人。きょうたくんのお布団に入ると、どれだけ眠っていても無意識でも必ず抱き締めてくれる。私への神様からの贈り物、そしてあちらからしても私は間違いなくきょうたくんの人生への贈り物だった。

毎晩不安な気持ちになる、こんなに素敵な人と将来添い遂げられたらいいな、でももし出来なかったらどうしよう、と。大事なものがあるとき、人は強くもなるし弱くもなる。