帰るには早いけど、待つには遅いの

見苦しく泣いてご覧。泣いてなにか上手くいったことなんて無いはずだから、私以外の人類は。

概念を変えて生きていけば、何にも囚われないで私なりの幸せが見つけられると思っていた。

叶えたかった夢に思いを馳せた。飛行機でスペインに行く、好きな人を連れて。私が彼を盗んでしまいたかった。最後の夜が終わる前に、サクラダファミリアを建て終えて頂戴。スペインの街で、一緒に踊らせて欲しかったから。


遠くに行かないで、と人生でもう何回言われたのか分からない。私がなぜ人にそれを言わせてしまうのか、それは私がずっと遠くの星が生まれだから。
知らない人になったり、会えなくなったりしてしまうのでは無いかと思わせてしまうのは、私がもともと「此れ」では無いから。
いつか必ず星に還るから。

何者にもなれないなら、何者にもならない方がいい。無名の都合の良さを、誰しもどこかで頼りにしているのはわかっている。

最近、久しぶりに「遠くに行かないで」と言われてハッとした。私はまた、どこか違うところに行こうとしていた?
どこにも行けないと言うのに。この街では、走り回るための自転車を所持するのにですらお金がかかるから。

小さい仕事が私を小さくするなら、それはそれでアリだと思う。ずっっっと小さくなって、バクテリアとかになって、よく分からずに漂っていたら、いつか昔居た星に還れるかな。

まだちゃんと見た事ない星の家族よ、眩い光で私を出迎えてくれ、必ず、かえるからね。
私の地球の家族にもよろしくね。