今夜も星に抱かれて

昔から空が好きだった。
小学生の頃に道路に寝て空を見る癖がついた。中学生のときも冬の夕方に土手に寝転んで空を見ていた。だんだんどっちが上なのか下なのか分からなくなる。
足を上にあげてみると、空の方が地面になっていて、そのまま吸い込まれてしまうんじゃないかと思った。


教授の息子くんも、すぐ地面に寝転ぶ子だった。同じだと思った。色なのか、数字なのか、形なのか分からないけど。


空港が好きだ。外国の空気もきっと好きだ。知らない土地が好きだ。飛行機も宇宙も好き。私はきっと、遠くに行きたいのだ。

夕焼けの空を見て、雲の上を想像して懐かしく思った。はやぶさのカプセルが大地に落ちるイメージ映像をプラネタリウムで見た時、私もその大地に落ちて横になりたいと思った。

遠くに行けたらいいのに、と思うし、遠くに行く時に一緒に居てくれたらいいのに、と思う。
旅行に行って、そのまま行方を眩ませて、いつか動物がたくさんいるような、そんな土地の土の上で星を見ながら死ねたらいいのにと思う。

自分を苦しめているのはいつも自分だ。私の価値観や考え、自分を縛っているのはいつも私なのだ。


これも全部、生きている人間を神様にしてしまった私のせい。


旅に出よう。




https://youtu.be/7BdmtfVotsk