クラス会議で私の名前を誰も呼ばない

夏の暑い日、ポカリスエットを零した。
アスファルトに大きな染みを作った。濡れて黒く変色したアスファルトを見て、不思議と冷静な気持ちになった。セミの鳴き声がうるさくて、嫌な日だったと思う。

生理なのにプールに入らないといけないなんて、馬鹿らしいことを強いてくる人でも先生になれるんだ。プールから反射する光が眩しかった。私は、中学校が怖かった。

昔は触れた蝉が、今ではもう触れない。
プールに蜂の死骸が浮かぶ。ふやけてボロボロしていた。みんなはそれを避けて泳ぐ、恐ろしくて進めないのはどうやら私だけだった。

脳は、昼にはきっと機能しない。
アスファルトポカリスエットはすごい速度で渇いていった。間の悪い、アリが行列を作り始めていた。
アスファルトを舐めると、嫌な味がした。
舌の先に砂がくっ付いた。そのあと、口の奥の方でジャリッという食感がした。地学の授業で習った砂の種類を思い出していた。地学の席替えでは、いつも同じ席だった。

大学では、こういう学びはあっただろうか。
卒業までに、あの子のアクリル絵の具を盗んで舐めたい。そんな熱量も、やる気も、「あの子」
すらいない。大学に入って、私はたくさんのものを手に入れて、手放した。
卒業までにできることを考えよう。論文も。
生み出せれば、その時間だけまた機能する。

私にとっての光、