大昔、月の光をピアノで弾けた日があった

 

中学校3年生の時、作文を書く課題があった。

題は「将来の夢」だった。周りには、高校に入ってからの直近の目標を書く人もいたし、明確になりたい職業について書く人もいた。家庭を持ちたいと書く人もいた。

私はとにかく将来の夢が無かったので、どうしようと思ったが、将来の夢がないことについてで原稿用紙3枚を埋めることにした。

その時の担任の先生は中学の先生にしてはあまりにも放任だったため、将来の夢が無いことについて書こうと思っていますと言うと、まぁそれもアリ、くらいの反応だったと思う。

簡潔にまとめると、私の作文は「不景気だから元気が無く、将来が不安で夢をもてない」という内容になった。

 

なぜこの話を思い出したのかと言うと。

エントリーシートをたくさん書いていて、「人生で一番良い文章が書けたのっていつだ?」と疑問が湧いた時に、1番最初に出てきたのが、中三のときのこれだったのだ。

絶対にこの時の文章が一番よかった。

屁理屈に本気だったためか、論理立ててものを書いていたと思う。(将来の夢を書けと言われて無いですと書くあたり、屁理屈とかじゃなくて、もはやただの痛い中学生だが。)

塾で違う学校の友達にその作文を見せたら、その子は珍しくゲラゲラ笑って、「面白い〜すご〜い」と言っていた。

 

あれからもう6年ほど経ってしまった。日本はどんどん元気がなくなっていってるようにおもう。中学校3年生の私、見てますか。

未だにちゃんとした夢はないけど、なんとなくなりたい人間像とか、やってみたいこととかは出来ましたよ。精神も、少しだけだろうけど良くなったように思います。

文章力は、多分あなたの方が上だと思いますが。

5000字のレポートを1時間半で終わらせることだけどんどん上手くなりました。

自分の気持ちは、3時間あっても上手く書けているか自信がありません。和歌子さんは以前どうやって上手に自分の気持ちを文にされていたのでしょうか。ぜひご教授願いたい。

 

あの作文用紙は、どこにやってしまったのだろうか。今読むと拙い文なのかな。記憶の中だから、上手に書けていたと思っているのだろうか。

 

作文用紙と言えば、生物部の時に堀内くんが作文用紙に書いた小説を貰った。

富永先生と、生物部のメンバーがバトルするという内容だった。これがもうめちゃくちゃ面白い。

私はお嫁に行く時、絶対これは持っていくと決めているのだ。

高校生の頃、生物部の人は私以外全員社会不適合者だなと思っていたが、私もしっかり社会不適合者だったな。

 

勉強は出来なかったが、先生に気に入られていたのでいつも何とかなっていた。

通知表には、課題のところに謎の30点がいつも配分されていた。課題なんてほとんど出してないのに。それか、意欲 関心 態度 30点だっただろうか。それだと余計無いな。態度どころか出席も微妙だったから。

今になって思うが、部活も勉強も、目の前のことにちゃんとマジになれる人が強いのだ。

 

あまあまちゃんの私は、自分に自由人という刺青を掘り、「そういう人」として全てを上手くかわして触れさせなかっただけに過ぎない。

自由には大いなる責任が伴うため、大学に入ってから、自由は高くつくのなと苦労するばかりであった。

 

 

https://youtu.be/eZ4JJc7ak5U